薬の解説

バルトレックス錠とアラセナA軟膏の併用はアリ?

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口唇ヘルペスや帯状疱疹の治療で、抗ウィルス内服薬抗ウィルス外用薬との同時処方に出会うことがあります。

このような時、疑義照会が必要なのでしょうか?


・バルトレックス錠500mg 2錠 朝夕食後 5日分
・アラセナA軟膏3%     5g

 

結論から言えば、疑義照会した方が良い と言えそうです。
というのも正当な理由がない限り、保険請求の審査が通らない可能性があるからです。

審査が通らない根拠として以下が挙げられています。

 

バルトレックス錠など抗ウィルス内服薬のみで水痘や帯状疱疹に十分な効果があるため、アラセナA軟膏などの外用薬は必要がないと判断される
(逆にアラセナA軟膏などの外用薬だけで治療が完了する軽度の症状であれば、内服薬は必要がない)

上記に補足して、【抗ウィルス内服薬は皮膚への移行性が高いため、治療上において外用薬の併用は必要ないだろう】いう見解もあるがこれは信頼性が乏しいと思われる(皮膚への移行性についてはインタビューフォームなどに記載がない)



抗ウィルス内服薬と抗ウィルス外用薬が同時処方されていても保険審査を通過する地域もありますが、保険上の審査がどうとかではなく、デキる薬剤師ならば患者利益の為に内服・外用どちらか単独にして貰ったほうが良いでしょう。

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