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SGLT2阻害薬 一覧表【覚え方ゴロ】

・SGLT2阻害薬は2014年に国内で発売となり、これまでにない新しい作用機序の2型糖尿病治療薬として注目を集めました。

・経口薬で飲みやすく血糖値の下降だけではなく、体重減少効果を持ち、肥満の改善も期待できます。

・現在では6成分7商品のSGLT2阻害薬が販売され、実際に多くの2型糖尿病の治療に使われています。

ここではSGLT2阻害薬について覚えておきたいポイントを解説します。

そもそもSGLT2とは

・SGLTは「ナトリウム・グルコース共役輸送体」というタンパク質のこと

・グルコースの吸収に関わるSGLTは、2種類存在する (SGLT1、SGLT2)

・SGLT2は、腎臓で糖(グルコース)を再吸収する働きがある (SGLT1」は小腸でグルコースを吸収する働きに関わっている)

SGLT2阻害薬の作用機序

・SGLT2阻害薬は、腎臓でSGLT2の働きを阻害し、血液中へ糖の再吸収をさせず、尿の方へ出させる。(尿糖が作られる)
過剰なグルコースを尿糖として排出することで血糖値を下げる薬



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SGLT2阻害薬一覧表

SGLT2阻害薬
成分名 商品名 用法
エンパグリフロジン  ジャディアンス錠(10mg/25mg) 1日1回
朝食前または朝食後に服用
  (10mg服用。25mgを1日1回まで服用可)
イプラグリロジン  スーグラ錠(25mg/50mg)
  (50mg服用。100mgを1日1回まで服用可)
ルセオグリロジン  ルセフィ錠(2.5mg/5mg)
  (2.5mg服用。5mgを1日1回まで服用可)
トホグリロジン  デベルザ錠(20mg)
 アプルウェイ錠(20mg)
カナグリロジン  カナグル錠(100mg)
ダパグリロジン  フォシーガ錠(5mg/10mg) 1日1回服用
  (5mg服用。10mgを1日1回まで服用可)
覚え方ゴロ
ジャイアンとネ夫とルフィが、「出べそ」のリンゴかな欲しい

上記の表からわかるように、SGLT2阻害薬の成分名には全て「~グリフロジン」となっています。

また原則として1日1回朝食前または朝食後の服用であり、フォシーガだけが1日1回という表記になっています。

規格が2つあるもの、効果不十分のときに医師の判断により増量されるものがあるので注意が必要です。

SGLT2阻害薬の注意点

ポイント

・インスリンやSU剤などインスリン分泌促進薬と併用する場合は、低血糖に注意

・75歳以上の高齢者には慎重に投与

脱水防止について患者に十分に説明をする。利尿薬を併用している場合には特に注意をする

・発熱・下痢・嘔吐など、あるいは食事が十分にとれないようなときには、休薬をする

・尿路感染・性器感染については適宜問診・検査などで発見に努める

<参考>
SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation

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