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処方せんの略語一覧《完全版》

オートメーション化が進むこの医療戦国時代にも、まだ手書きの処方せんを発行しているクリニックが存在しています。

ここでは、そんな処方せん中に見られる用法などの《略語》をまとめてみました。解読の参考にしていただければ幸いです。

処方せんの略語一覧《重要度順》

略語 由来 意味
vdE vor dem essen 食前
a.c. ante cibos
ndE nach dem Essen 食後
p.c. post cibos
zdE zwischen dem Essen 食間
i.c. inter cibos
vdS vor dem schlafengehen 就寝前
h.s. hora somni
h.febr. hora febre 発熱時
S.N sofort nach dem Essen 食直後
sof.ndE sofort nach dem essen
stat.p.c. statim post cibos
s.o.s si opus sit 必要時
p.r.n pro re nata
dd. de die 毎日
q.d. quaqua die
s.i.d. semel in die 1日1回
b.i.d. bis in die 1日2回
t.i.d. ter in die 1日3回
q.i.d. quarter in die 1日4回
omn. 4hr omni quarta hora 4時間毎
q4.h. quaque 4 hora
dieb.alt. diebus alternis 隔日(1日おき)服用
M morgen
T tag
mer.d. merdie
abends
v. vespere
MA morgens abends 朝夕
N Nacht
N Nachmittag 午後
Rp recipe 処方
m.dict. modo dictum 用法口授
ud ut dictum
Supp. suppositorium 坐薬
Syr. syrup シロップ
Tab. Tablet 錠剤
O.D、O.S Oculo Dextrs 右眼
O.L Oculo Laevo 左眼
O.U Oculo Uterque 両眼

そもそも処方せんの記載様式ってどうなってるの?

処方せんには厚生労働省が正式に文書を通達し、医師法施行規則第21条に明確にその記載様式が定められている。

医師は、患者に交付する処方せんに、患者の氏名、年齢、薬名、分量、用法、用量、発行の年月日、使用期間及び病院若しくは診療所の名称及び所在地又は医師の住所を記載し、記名押印又は署名しなければならない。

以下は神奈川県薬剤師会HPより抜粋した処方せんの記載様式の一例です。

これら上記の記載事項を満たさなければそもそも正式な処方せんとは見なされず、ただの紙切れと化してしまいます。

さらに言えば、期限切れの処方せんはただの紙切れです。(4日以上経過したものなど)

これに対して疑義照会などをして、期限の延長をするという意味不明な薬剤師がいますが、ただの紙切れに対して疑義照会する行為は意味をなさないのです。

薬剤師会も警鐘を鳴らしていますが、この場合は医療機関に再度発行してもらうように患者さんに案内をしましょう。

薬剤師が疑義照会できるのは、正式な処方せんに対してのみです。




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処方せん中の疑義照会について

薬剤師法第24条によれば

薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはならない。

とあります。

つまり、記載内容だけではなく、処方せんの記載様式事項をきちんと確認し、手書きなどで判別が難しいものは疑義照会をし、医師にきちんと確認をしなければなりません。

以下は手書き処方せんによるヒヤリハット事例です。

手書き処方せんを読み間違って半量を調剤

手書き処方せんについて

手書き処方せん、、、今後これは絶滅すると言われています。

最近、大手メガバンクもペーパーレス化を進めており、紙の通帳を廃止すると宣言しました。

三菱UFJ、紙通帳を原則廃止へ 6月10日から新規口座開設で

三菱UFJ銀行が、6月10日から新規に口座を開設する際に、原則として紙の通帳を発行せず、パソコンやスマートフォンで閲覧できる「デジタル通帳」を利用してもらうようにすることが30日分かった。

インターネットバンキングの普及に伴って、ニーズが減っていることに対応する。希望者には従来通り、紙の通帳を無料で渡す。

三井住友銀行が2016年から同様の取り組みを始めており、大手行の間で通帳のデジタル化への動きが広がってきた。

銀行は通帳を発行すれば、1口座当たり年200円の印紙税を負担する。長引く低金利で厳しい収益環境が続く中で、経費削減を進める狙いもある。《gooニュースより抜粋》

まだ先の話にはなりますが、処方せんも電子化され、紙媒体であることが意味をなさなくなります。

そうなったときに問題なのが、門前薬局であることの絶対的必要性がなくなるということです。

これから薬局の生存競争が始まり、本当に必要な薬剤師、薬局のみが生き残る第二次戦国時代へと突入するでしょう。怖!!

 

 

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