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リンデロンの使い分け(DP、V、VG、A)

『リンデロン』というものを現場でよく目にします。

錠剤や粉、シロップもありますが、ここではステロイド外用剤のリンデロンについて解説します。

ステロイドの強さが異なる

結論から言ってしまえば、それぞれのリンデロンはステロイドの強さの異なる違う薬です。

ステロイド外用剤の強さランキングについては、国内では5つに分類されています。

ステロイド外用薬 強弱ランキング一覧表 最新版 【覚え方ゴロ付き】

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・リンデロンDP (ベリーストロング)

手足や体幹に用い、顔には使わない

・リンデロンV、リンデロンVG (ストロング)

体幹のうち腹部や首などの皮膚の薄い部分にも使える

VGの《G》は成分のゲンタマイシンに由来しており、抗生物質が含まれています。化膿しているときにはこちらを選択します。

・リンデロンA (ウィーク相当)

目や耳にも使える抗生物質配合のステロイドです。

塗る場所によって使い分ける

ヒトの皮膚はその場所によって厚さが異なり、同じ薬を塗ってもその吸収される度合いが違ってきます。

ステロイド外用剤は皮膚の症状だけでなく、その塗る場所によっても使い分けなければならないのです。

以下はヒトにおけるヒドロコルチゾンの経皮吸収性の部位差を可視化したものです。《マルホHP》

上記図より、足の裏と顔を比較すると、その吸収度合いが100倍も違うことがわかります。

よって、皮膚が厚く吸収の悪い足裏に弱いステロイド外用剤を塗っても効果は期待できず、逆に皮膚の薄い顔に強いステロイド外用剤を塗ると、副作用(皮膚が薄くなる等)が生じる可能性があります。

保湿剤とステロイド外用剤の重ね塗りについて

ステロイド外用剤とヒルドイドなどの保湿剤とが同時に処方されていたとき、服薬指導時にどのように説明しますか?

患者さんが気にしている点は「塗る順番」です!

ステロイドが先? 保湿剤が先?

これについては、皮膚科専門医の中でも意見が分かれており、どちらが正解ということはないようです。

そもそも軟膏剤の混合処方の場合は始めっから混ざっとるし!!

ただし特にドクターの指示がなければ、、、

一般的には

①保湿剤を広範囲に塗布し

②症状のある該当箇所にピンポイントでステロイドを塗布する

の順番と言われています。

これは、ステロイド外用剤を不必要に広範囲に塗り広げないようにするためです。

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